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薬価制度の抜本改革について 骨子(案)
「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針(平成28年 12 月20日)」に基づき、「国民皆保険の持続性」と「イノベー ションの推進」を両立し、国民が恩恵を受ける「国民負担の軽減」と「医療の質の向上」を実現する観点から、薬価制 度について、以下のとおり、抜本的な改革を行う。
1.効能追加等による市場拡大への速やかな対応
○ 保険収載後の状況の変化に対応できるよう、効能追加等があった医薬品は全て、NDB(ナショナルデータベース) により使用量を把握し、その結果、市場規模が 350 億円を超えたものは、年4回の新薬の保険収載の機会に市場拡大 再算定のルールに従い、速やかに薬価を改定する。
2.毎年薬価調査、毎年薬価改定
○ 市場実勢価格を適時に薬価に反映して国民負担を抑制するため、2年に1度の薬価改定の間の年度(薬価改定年度) において、全ての医薬品卸から、大手事業者を含め調査対象を抽出し、全品目の薬価調査を実施することとし、その 結果に基づき、薬価を改定する。
○ 対象品目の範囲については、平成 33年度(2021 年度)に向けて ※
、安定的な医薬品流通が確保されるよう、国が 主導し、単品単価契約、早期妥結、一次売差マイナスの是正等を積極的に推進し、流通改善に取り組むことにより、 薬価調査が適切に実施される環境整備を図りつつ、国民負担の軽減の観点から、できる限り広くすることが適当であ る。
※ 平成 31 年(2019 年)は、消費税率の引上げが予定されており、全品目の薬価改定が行われるため、薬価改定年度の最初の年は平 成 33 年度(2021 年度)となる。
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○ 平成30年度(2018年度)から平成 32年度(2020 年度)までの3年間継続して、全品目の薬価改定が行われるこ とから、この間の市場実勢価格の推移、薬価差の状況、医薬品卸・医療機関・薬局等の経営への影響等を把握した上 で、平成32 年(2020 年)中にこれらを総合的に勘案して、具体的な範囲を設定する。
(参考)対象品目の範囲と医療費への影響(試算 ※
)
ア)平均乖離率 2.0 倍以上(約 31 百品目、全品目の約2割) ▲500~800 億円程度 イ)平均乖離率 1.5 倍以上(約 50 百品目、全品目の約3割) ▲750~1,100 億円程度 ウ)平均乖離率 1.2 倍以上(約 66 百品目、全品目の約4割) ▲1,200~1,800 億円程度 エ)平均乖離率1倍超 (約 81 百品目、全品目の約5割) ▲1,900~2,900 億円程度
※これまでの 2 年分の価格乖離の 1/2~3/4 が薬価改定年度に発生するものと仮定して、27 年度の薬価調査実績に基づき試算
○ 薬価調査については、平成30 年度(2018 年度)に行う調査より、購入側の調査において、購入先卸の名称を記載 し、販売側の調査との突合を行いデータの検証を行う仕組みとするなど正確性の確保と効率化を図る。
3.イノベーションの適切な評価
(1)新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の抜本的見直し
○ 新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度については、平成 22年度に試行的に導入され、これまで未承認薬・適応 外薬の承認増加やドラッグ・ラグの解消等の成果を挙げてきたが、他方、革新性の低い品目も加算対象となっている 等の課題が指摘されてきた。
3
○ 対象品目については、医薬品そのものの革新性・有用性(注)に着目して判断する仕組みとする。
※これにより、特段の革新性・有用性が認められない品目が対象外となる一方、従来、一律に除外されていた平均乖 離率を上回っている医薬品であっても、特段の革新性・有用性が認められるものは、対象に加えることとする。 (注)具体的には、画期性加算、有用性加算、営業利益率補正がなされた医薬品、希少疾病用医薬品、新規作用機序医
薬品(基準に照らして革新性、有用性が認められるものに限る。)等に絞り込み。 【対象品目の見直し】
4 (2)新薬のイノベーション評価の見直し
○ イノベーションの推進の観点から、類似薬のない新薬の評価のあり方を見直し、原価計算方式で算定された医薬品 のうち、製造原価の内訳の開示度が高いものについては、薬価の加算額の引上げ等を行う。
(3)費用対効果評価の導入
○ 費用対効果評価については、原価計算方式を含め、市場規模の大きい医薬品・医療機器を対象に、費用対効果を分 析し、その結果に基づき薬価等を改定する仕組みを導入する。
○ これに向けて、試行的実施の対象となっている 13品目について、これまでの作業結果を踏まえ、平成 30年 4 月か ら価格調整を実施するとともに、試行的実施において明らかになった技術的課題への対応策を整理する。
○ 併せて、本格実施に向けて、その具体的内容について引き続き検討し、平成30 年度中に結論を得る。 4.長期収載品の薬価の見直し等
(1)長期収載品の薬価の見直し
○ 我が国の製薬産業の構造を、長期収載品依存から、より高い創薬力を持つものへと転換する観点から、後発品上市 後 10 年を経過した長期収載品の薬価について、後発品の薬価を基準に段階的に引き下げる。
○ 具体的には、
① 後発品置換率が 80%以上となった品目は、まず薬価を後発品の薬価の 2.5 倍に引き下げ、その後、6年間かけ て段階的に後発品の薬価まで引き下げる。
5
○ その際、引下げ幅が著しく大きくなる品目等については、円滑実施の観点から、適切な配慮措置を講ずる。 (2)後発品の価格帯集約
○ 現行では、後発品の価格帯は3つに集約されているが、長期収載品の薬価の見直しに伴い、上市から12 年が経過 した後発品については 1 価格帯を原則とする。
ただし、後発品置換率が 80%以上であって、先発品企業が撤退する品目については、安定供給に貢献する後発品 企業(先発品企業撤退分の増産対応を担う企業)の品目とそれ以外の後発品企業の品目に分けた2価格帯に集約する。 (3)基礎的医薬品等の対象拡大
○ 不採算になる前に薬価を下支えする基礎的医薬品の対象に、生薬や軟膏基剤、歯科用局所麻酔剤等を追加する等の 必要な対応を行う。
5.外国平均価格調整の見直し
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薬価制度の抜本改革について 骨子 別紙(案)
Ⅰ 効能追加等による市場拡大への速やかな対応
○ 効能追加等により市場規模が急激に拡大した医薬品について、2年に
1回の改定を待たず、迅速かつ機動的に対応するため、下記の要件に該
当する医薬品について、NDB(ナショナルデータベース)により2年間使
用量を把握し、市場規模が350億円を超えたものは、年4回の新薬の保険
収載の機会に、市場拡大再算定のルールに従い薬価を改定する。
① 効能追加等がなされた医薬品
② 収載時に、2年度目の販売予想額が100億円(原価計算方式)又は150
億円(類似薬効比較方式)以上とされたもの
○ あわせて、用法用量変化再算定についても、新薬収載の機会(年4回)
を活用する。
Ⅱ イノベーションの適切な評価
1.新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の抜本的見直し
○ 新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度(以下「新薬創出等加算」と
いう。)については、平成22年度から試行を継続してきたところである
が、以下のとおり抜本的に見直す。
1)品目要件の見直し
○ 現行では、乖離率(薬価差)が全医薬品の平均以下であることが要件
であるが、真に有効な医薬品を適切に見極めてイノベーションを評価し、
研究開発投資の促進を図るため、対象品目は、次に掲げる真に革新性・
有用性のある医薬品に限定する。
① 希少疾病用医薬品
② 開発公募品
③ 加算適用品(画期性加算、有用性加算Ⅰ・Ⅱ、営業利益率の補正加
算、真の臨床的有用性の検証に係る加算)
④ 新規作用機序医薬品(別に定める基準(別表)に該当する革新性・
有用性のあるものに限る)
⑤ 新規作用機序医薬品の収載から3年以内に収載された品目(3番手
以内に限る)であって、当該新規作用機序医薬品が加算適用品である
もの又は別に定める基準に該当するもの(有用性と革新性の程度が当
中 医 協 薬 - 2
2 9 . 1 2 . 2 0 中 医 協 総 - 4 参 考 2
3 0 . 1 . 1 0
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該新規作用機序医薬品と同程度のものに限る。)
○ あわせて、これまでの乖離率が平均以下という品目要件については、
・ 必ずしも、革新性・有用性を評価する指標ではないこと
・ 仕切価が高く設定されることによる価格の高止まりにつながってい
ること
を踏まえ、当該基準は撤廃する。
2)企業要件・企業指標
○ 未承認薬・適応外薬の解消に取り組むため、医療上の必要性の高い未
承認薬・適応外薬検討会議に基づく厚生労働省からの開発要請に適切に
対応しない企業については、引き続き対象から除外することとする。
○ また、製薬企業が更なる革新的新薬開発やドラッグ・ラグ解消に取り
組むインセンティブとするため、革新的新薬の開発やドラッグ・ラグ解
消の実績・取組に関するものとして、以下のとおり、革新的新薬創出、
ドラッグ・ラグ対策、世界に先駆けた新薬開発に関する指標を設定し、
指標の達成度・充足度に応じて加算にメリハリをつけることとする。
<企業指標>
指標の内容
A-1
国内試験(日本を含む国際共同試験を
含む)(実施数)(PhaseⅡ以降)
上位25% 4pt
中位50% 2pt
A-2
新薬収載実績(収載成分数)
(過去5年)
上位25% 4pt
中位50% 2pt
B-1
開発公募品(開発着手数)
(過去5年)(B-2分を除く)
1品目について2pt
B-2
開発公募品(承認取得数)
(過去5年)
1品目について2pt
C
世界に先駆けた新薬の開発(品目数)
(過去5年)
1品目について2pt
* A-1については、平成29年9月末時点の数値とし、それ以外の指標については、平成29 年9月末時点までの数値とする。
また、A-1については、成分数単位とし、効能追加を含む。(一の成分について、複数 の効能に係る試験を実施している場合であっても、「1」と計上する。)
A-1の実施数には、HIV治療薬など、例外的に海外試験の試験成績のみをもって承認申請 が認められる品目を含む。
3
<分類方法>
区分 Ⅰ Ⅱ Ⅲ
範囲 上位25%
*
Ⅰ、Ⅲ以外 最低点数
加算係数 1.0 0.9 0.8
* 上位25パーセンタイルの企業指標点数の企業が複数存在する場合、当該点数までの企 業数が全体の企業数の30%を超えないことを限度として、当該点数の企業は区分Ⅰとし て取り扱う。
○ 医療系ベンチャーについては、新薬開発に係る実績・今後の取組が限
られている一方で、革新的新薬創出の重要な役割を果たすことが期待さ
れており、企業指標にかかわらず区分Ⅱとすることとする。
○ なお、企業指標については、今回、初めて導入するものであることか
ら、平成30年度改定においては、区分Ⅰ及びⅢの範囲や加算係数の差に
よる企業間の格差は限定的なものとし、平成30年度改定後においても、
引き続き、製薬企業の革新的新薬開発やドラッグ・ラグ解消の取組・実
績を評価するものとして適切かどうかについて、新薬開発等に係る実態
も踏まえつつ、検証を行い、次回以降の改定への見直し・反映を検討す
る。
3)加算額の上限
○ 平均乖離率基準の撤廃により、乖離が大きければ大きいほど、新薬創
出等加算額が大きいこととなるため、以下のとおり、加算額に上限を設
ける。
区分 上限
平均乖離率以下
市場実勢価改定後の価格× (平均乖離率-2%)× 0.8
平均乖離率超え
市場実勢価改定後の価格×(平均 乖離率-2%)× 0.5
4)累積加算の控除時期
○ 今回の見直しにより、新薬創出等加算の対象から外れる品目が、一定
程度生じる。
○ これについては、
① 従前の累積加算の控除時期を変更することは、企業の予見性を著し
く損ねること
② 算定時の状況により新薬創出等加算の対象とならなかった場合であ
加算の対象となることがあり得ること
から、これまでの累積加算の控除時期は、従来どおり、後発品が上市さ
れた後(後発品が上市されない場合、薬価収載後15年経過した後)とす
る。
2.新薬のイノベーション評価の見直し
○ 現行ルールでは、原価計算方式においては、営業利益部分に対して、
革新性、有用性等の程度に応じて-50%~+100%の範囲で補正を行って
いたが、革新的医薬品のイノベーションの適正な評価を確保するため、
類似薬効比較方式と同様に、原価計算方式においても、価格全体(加算
前の算定薬価)に加算を行うこととする。
○ あわせて、薬価算定の透明性を向上させる観点から、原価計算方式に
おいて、製品総原価のうち、薬価算定組織での開示が可能な部分の割合
(開示度)に応じて、開示度が80%以上の場合は加算係数1.0、50%以上
80%未満の場合は加算係数0.6、50%未満の場合は加算係数0.2とする。
○ 加算の要件については、類似薬効比較方式における加算要件を準用す
る。また、減算の取扱いについては、従前のとおりとする。
3.費用対効果評価の試行的導入
1)価格調整の考え方
○ 費用対効果評価の試行的導入の対象品目については、費用対効果評価
専門組織による評価結果を踏まえ、価格調整を行う。
○ 評価結果において企業分析と再分析の結果が併記された品目について
は、両分析の結果のうち、価格の変動のより少なくなる方の結果を採用
して価格調整を行う。これらの品目については、原則として、検証(検
証作業としての分析)を行い、当該検証(分析)を通して得られた評価
結果に基づき最終的な価格調整を行う。最終的な価格調整結果が、今回
の価格調整結果と異なることとなった場合には、平成30年4月に遡って
価格調整が行われたと仮定した結果を踏まえ、最終的な価格調整を行う。
2)価格調整の範囲
○ 類似薬効比較方式により算定された品目については、以下の点を踏ま
え、比較薬の1日薬価を下回らないこととし、算定時の補正加算に相当
する部分を価格調整の対象範囲とする。
① 加算を受けている品目を基本として選定されており、比較薬に対す
る臨床的有用性等があるものとして、薬価上の加算が行われているこ
5
② 比較薬に対して臨床的有用性等があるとされたにもかかわらず、比
較薬の薬価よりも割り込むことは、類似薬効比較方式の考え方を大き
く逸脱すること
○ 原価計算方式により算定された品目については、薬価全体を価格調整
の対象範囲とするが、試行的導入においては、営業利益に補正が行われ
た品目のみを対象として選定しているため、価格調整後の価格は、営業
利益本体、製品総原価及び流通経費の合計額を下回らないこととする。
3)価格調整の対象の特定方法
○ 再算定、外国平均価格調整、市場実勢価格改定等により、収載時の加
算部分から変動した品目については、その変動額を按分して、価格調整
の対象範囲を特定し、全体の価格が変わっても加算部分割合を維持する。
薬価改定時の加算については、それまでの加算相当額に加え、加算を受
けた以後の変動額を按分する。収載時に加算のない品目は、比較薬の収
載時の加算割合を適用し、配合剤は各成分の1日薬価相当額で加重平均
する。
4)価格調整方法
○ 比較対照品目(技術)に対し費用、効果とも増加する品目については、
評価結果で得られたICER(倫理的・社会的影響等に関する考慮要素に該
当する品目においては価格調整係数)を用いて価格調整を行う。
○ 具体的には、価格調整対象部分に対して最大90%の引下げとなるよう、
下記の算式に基づき価格調整を行うこととする。
<類似薬効比較方式の場合>
価格調整後の薬価 = 薬価全体 - 価格調整対象 × (1-β)
<原価計算方式の場合>
価格調整後の薬価
=薬価全体 - 価 格 調 整 対 象×収載時営業利益率×
営業利益率補正率 営業利益率補正率+1
×(1-β)
β=1-
.
万円
× ICER−500万円
ただし、
ICER≧1000万円の時、β=0.1
ICER≦500万円の時、 β=1 とする。
削減される品目のうち、一定の条件を満たすと費用対効果評価専門組織
で確認されたものについては、価格の引き上げを行う。
○ 費用対効果評価の結果に基づく価格調整は、市場実勢価格に基づく改
定、再算定及び機能区分の見直しに伴う価格算定後の価格に対し、増分
費用効果比(ICER)等を改めて算出して適用する。
Ⅲ 長期収載品の薬価の見直し等
1.長期収載品の薬価の見直し
○ 長期収載品については、長期収載品依存から、より高い創薬力を持つ
産業構造に転換を進める観点から、
① 後発品上市後10年間までの期間を、後発品置換え時期
② 後発品上市後10年を経過した期間を、長期収載品の後発品価格への
引下げ時期
と位置付け、それぞれの時期に応じた薬価の見直しを行うこととする。
1)後発品置換え時期における対応
○ 従来実施してきた、一定期間を経ても後発医薬品への適切な置換えが
図られていない場合の「特例的な引下げ」(Z2)を維持することとす
るが、後発品の数量シェア80%の政府目標達成時期が平成32年9月とさ
れたことを踏まえ、Z2の対象となる後発医薬品の置換率基準を、「30%
未満」、「30%以上50%未満」、「50%以上70%未満」の3区分をそれ
ぞれ、「40%未満」、「40%以上60%未満」、「60%以上80%未満」と
引き上げる。
2)後発品価格への引下げ時期における対応
○ 長期収載品を、
① 後発品への置換えが 進んでいるもの(後 発品置換率80%以上 )(G1)
② 後発品への置換えが困難なもの(後発品置換率80%未満)(G2)
に区分することを原則とし、それぞれに応じた新たな長期収載品の薬価
の引下げ制度を導入する。
<G1>
○ 後発品への置換えが進んでいる長期収載品(置換率80%以上)(G
1)は、最終的に、薬価を後発品価格と揃えることとする。
○ その際、主として、長期収載品が事実上の情報提供義務の役割を担
っており、これが後発品よりコストのかかる主たる要因である。これ
7
企業自らが、市場からの撤退を判断できるものとする。
○ また、長期収載品が撤退する場合、後発品企業による増産準備が必
要となるが、これには一定の期間を要することから、準備期間を設け、
段階的に実施することとする。具体的には、当初は後発品価格の2.5倍、
2年後に2倍、4年後に1.5倍、6年後には後発品と価格を揃えること
とする。
<G2>
○ 一方、後発品への置換えが困難な長期収載品は、市場からの退場が
困難なものであり、長期収載品に課せられた事実上の情報提供義務等
を踏まえ、後発品との一定の価格差を許容することとする。
○ また、この区分の長期収載品については、販売シェアが大きなもの
であり、特定の企業が極めて大きな影響を受ける。
本見直しは長期収載品に依存しないビジネスモデルへの転換を求め
るものであり、かつ、新薬開発には多くの期間が必要であることを踏
まえ、10年かけて対応することとし、段階的に実施することとする。
具体的には、当初は後発品価格の2.5倍、2年後に2.3倍、4年後に2.1
倍、6年後に1.9倍、8年後に1.7倍、10年後に1.5倍とする。
○ G2にあった品目が、新たに後発品数量シェア80%以上となった場合
には、G1へ移行する。その場合、初めてG1が適用される品目と同様
のスケジュールで引下げを行うこととする。ただし、適用する長期収載
品と後発品の価格比については、G2の際に適用された価格比を超えな
いこととする。
○ G1の品目については、後発品企業の増産に必要な期間として、1.0倍
となるまで6年間の猶予を設けることとしているが、より早期に後発品
の増産体制が整備される場合にあっては、6年を待たず長期収載品が市
場から撤退できることとする(ただし、価格引下げのスケジュールは変
更しない)。
○ バイオ医薬品については、化学合成品とは製造に係るコスト構造や研
究開発コスト等が異なることから、G1・G2の対象から除くこととす
る(Cの対象には入れる)。Z2の対象外品については、引き続き、G
1・G2についても対象外とする。
3)補完的な対応
○ 後発品上市後10年を経過した長期収載品を後発品価格への引下げにつ
収載品の後発品価格への引下げの行われない品目もあり、これについて
は、後発品への置換率に応じた補完的な引下げ(C)を実施することと
する。
○ Cの基準は見直し後のZ2基準を準用するものとし、G1/G2によ
る引下げ後の薬価とCによる引下げ後の薬価のうち、いずれか低い薬価
とする。
4)平成30年度における円滑実施措置
○ 長期収載品の薬価の見直しにより、一定の品目・企業について大きな
影響を受けることが想定されるため、制度の円滑な導入のため、品目・
企業に着目した以下の措置等を講ずる。
① 品目によっては50%を超える引下率となるものもあることから、初
めて本制度の適用を受ける品目においては、本制度による最大引下率
を50%とする。
② G1・G2・Cによる年間販売額の影響額の、医療用医薬品の総売
上に対する割合(影響率)が一定程度高い企業もあることから、長期
収載品の薬価の見直しによる影響の大きい企業(影響率>5%)につ
いて、G1・G2・Cを受けるすべての品目に対して次の係数を乗ず
る。
円滑実施係数 =
影響率× . .
影響率
2.後発品の価格帯集約
○ 現行のルールでは、最高価格を基準とした3価格帯を維持することと
しているが、G1・G2における1段階目の引下げ時期が経過した後発
品(後発品収載から12年)については1価格帯とする。
○ ただし、後発品の増産(安定供給)のためコスト高となるにもかかわ
らず、設備投資を行っている後発品企業とそうではない後発品企業の品
目について、同じ価格帯に集約することは不合理となることを踏まえ、
G1において長期収載品が市場から撤退する品目に関しては、増産対応
する企業であって、合算して後発品生産量が全後発品の50%を超える企
業と、それ以外の企業による2価格帯とする。
3.後発品の薬価等の見直し
1)AG等に係る取扱い
○ 後発品は価格帯が集約されるため、当初に先発品の0.5倍で収載された
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がない後発品のみからなる価格帯に入る場合には、遅れて収載された後
発品の実勢価改定の価格に集約させる。
2)新規収載される後発品の薬価
○ 後発品については、
・ 使用割合の80%達成時期目標の設定(さらなる増産体制の整備)
・ 毎年薬価調査・毎年薬価改定の導入(頻回な価格の引下げ)
・ 長期収載品の薬価の見直し(情報提供・安定供給の主たる担い手)
・ 新薬創出等加算の見直し(新薬の市場環境変化による後発品薬価へ
の影響)
など、その環境が大きく変化することとなる。
○ そのため、新規後発品の薬価については、現行制度を維持することと
し、今後、制度改正の影響等を踏まえて、次回以降の改定で検討を行う
こととする。
○ また、バイオシミラーの初収載の薬価については、骨太の方針2017に
おいて、研究開発支援方策等の拡充によりその推進を図ることとしてお
り、開発インセンティブを損なわないためにも、現行制度を維持するこ
ととする。
4.基礎的医薬品等の対象拡大
○ 基礎的医薬品については、現行では、不採算品再算定、最低薬価にな
る前の薬価を下支えする制度として位置付けられているが、これに下記
の分野・品目を新たに追加する等の所要の措置を講じる。
① 不採算品再算定になる前であるが、不採算に近い分野として、過去
3回の乖離率が連続で2%以下であった薬効分類
② 薬効分類600番又は800番台以外の麻薬・抗生物質等
Ⅳ 外国平均価格調整の見直し
1.参照する価格表
○ 現行では、外国平均価格調整において、米国価格はRED BOOKの価格を
参照しているが、企業の希望小売価格ではなく、米国の公的医療保険制
度メディケア・メディケイドにおいて採用されている価格表であるASP及
びNADACを参照することとする。
2.適用する新薬の範囲
○ 現行では、原価計算方式、類似薬効比較方式のいずれの算定において
在する新薬の類似薬効比較方式においては、公正な市場競争を確保する
観点から、外国平均価格調整を適用しないこととし、
① 原価計算方式により算定される新薬
② 薬理作用類似薬が存 在せずに、類似薬効 比較方式により算定 される新薬
については、外国平均価格調整を適用することとする。
3.薬価収載後の外国平均価格調整
○ 次に掲げるすべてに該当する医薬品(平成30年3月以前に収載された
品目については、再算定の対象となったものに限る。)については、収
載時の外国平均価格調整のルールに従い、薬価改定の際においても、1
回に限り、外国平均価格調整を行うこととする。
① 原薬・製剤を輸入しているもの
② 原価計算方式により算定されたもの
③ 薬価収載時に参照できる外国価格がなかったもの
④ 薬価収載後、いずれかの外国価格が初めて掲載されたもの
○ 価格調整は、再算定や新薬創出等加算による価格調整を受けた価格に
対して行う(ただし、費用対効果評価による価格調整は、収載後外国平
均価格調整の後に行う)。
○ ただし、患者負担が急激に増加するおそれがあること、外国と比べて
低い価格であっても既に国内での販売が実施できているものについて価
格を調整する必要性に乏しいことなどを踏まえ、薬価改定時の外国平均
価格調整においては、引上げ調整は行わないこととする。
4.最高価格の除外規定の見直し
○ 現在、外国価格のうち、最高価格が最低価格の3倍を上回る場合、最
高価格を除外することとしているが、最高価格が最低価格の2.5倍を上回
る場合に、最高価格を除外することとする。
Ⅴ その他の事項
1.薬価算定方式の正確性(類似薬効比較方式)
○ 現行のルールでは、新薬を類似薬効比較方式において算定する場合で
あって、新薬創出等加算の適用を受けている品目が比較薬となるとき、
当該新薬の価格は新薬創出等加算を含めた価格に基づき算定されていた
が、平成30年4月から、新薬創出等加算の対象外であって類似薬効比較
方式Ⅱで算定される医薬品については、比較薬の新薬創出等加算の累積
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○ その際、新薬創出等加算の対象外であって類似薬効比較方式Ⅰ等で算
定された医薬品については、企業に与える影響等を考慮し、平成32年度
薬価改定までの間は、従来の取扱いを継続することとし、平成32年度薬
価改定時までに、収載時は新薬創出等加算対象外であったが収載後に新
薬創出等加算対象品目となった場合の対応を含め、新薬創出等加算対象
品目を比較薬とする場合の薬価算定の見直しを検討する。
2.薬価算定方式の正確性(原価計算方式)
○ 原価計算方式における革新的医薬品の適正な評価を確保しつつ、算定
の透明性を向上させる観点から、これまでの希少疾病用医薬品等のほか、
次の要件に該当する医薬品については、研究開発費等(一般管理販売費)
の上限を引き上げる。
① 原価計算において、製品総原価のうち、薬価算定組織での開示が可
能な部分の割合(開示度) が80%以上であり、その妥当性が確認でき
ること
② 化学合成品であること
○ なお、上限としては、これまでの希少疾病用医薬品等について、係数
を超えて研究開発費等(一般管理販売費)を認めたものの平均値(直近
3か年)を考慮して、70%とする。
3.用法用量変化再算定の見直し
○ 主たる効能・効果の変化に伴い用法・用量も変化した医薬品について、
用法用量変化再算定の対象にする(効能変化再算定の対象を除く。) 。
○ ただし、変更前の効能・効果に係る1日薬価も変更してしまうことに
鑑み、追加された効能・効果に係る市場規模が著しく大きいと考えられ
る場合として、市場規模が10倍以上、100億円を超える場合のみに適用す
ることとする。
○ また、主たる効能・効果の変更に伴い用法・用量が大幅に拡大した品
目であって、主たる効能効果の変化に伴う用法用量変化再算定を受ける
前のものを比較薬として、類似薬効比較方式で算定された品目について
も、同様に再算定の対象とする。
4.医療系ベンチャーの振興のための方策
○ 現行のルールでは、原価計算方式においては、研究開発費の査定にお
いて、企業が国等から受けた交付金等の額は除くこととしているが、医
療系ベンチャーの振興の観点も踏まえ、開発後に売上高に応じた納付金
除くこととする。
5.H28年度緊急薬価改定の対象品目の薬価の取扱い
○ 近年、一部の抗がん剤など、革新的ではあるが、単価が高く、市場規
模の極めて大きな薬剤が登場しており、平成28年度には、医療保険財政
への影響が極めて大きい品目について、緊急的に薬価改定を行った。
○ その際、再算定の根拠となる年間販売額については、企業の予想を用
いていることから、平成30年度薬価改定においては、緊急改定がなかっ
たものとして改めて薬価調査に基づいて改定を実施するとされている。
○ このため、平成28年度緊急薬価改定の対象となったオプジーボ点滴静
注については、平成30年度薬価改定においては、平成28年度緊急薬価改
定がなかったものとして、平成30年度薬価制度改革の内容も踏まえた薬
価算定の基準に基づき、改定を受けることとなる。
6.その他
今回、薬価制度の抜本改革により、制度が大幅に見直されることから、
「薬価算定の基準について」の記載全体の整合を図る。
Ⅵ 今後の検討事項
○ 次期改定に向けて、イノベーションの評価に関し、効能追加等による
革新性・有用性の評価の是非について検討を行う。
○ 次期改定に向けて、今般の長期収載品の価格引下げ後の、①後発医薬
品の置換率の状況、②後発医薬品の上市状況、③安定供給への対応状況
等を踏まえ、長期収載品の段階的引下げまでの期間の在り方について検
討を行う。
○ 新薬創出等加算の見直し、長期収載品の薬価の見直しなど、今般の薬
価制度の抜本改革による医薬品の開発・製造・流通等への影響を検証し
た上で、必要と認められる場合には、次期改定において、所要の措置を
13
別表
新規作用機序医薬品の革新性及び有用性に係る基準
1.新規作用機序により既存治療で効果不十分な疾患に有効性を示したもの
であること
当該疾患に対する標準療法で効果不十分又は不耐容の患者を含む臨床試
験(当初の承認を目的として実施されたもので、効果不十分又は不耐容の
患者の目標症例数が事前に設定された企業治験に限る。)において有効性
が示されることなどにより、添付文書の効能・効果、使用上の注意、臨床
成績の項において、これらの患者に対して投与可能であることが明示的に
なっているものであること。
2.新規作用機序により既存治療に対して比較試験により優越性を示したも
のであること
対象疾患に対する既存治療(本邦における治療方法として妥当性がある
ものに限る。)を対照群(プラセボを除く)に設定した臨床試験(当初の
承認を目的として実施されたもので、優越性を検証することを目的とした
仮説に基づき実施された企業治験に限る。)を実施し、主要評価項目にお
いて既存治療に対する本剤の優越性が示されていること。
また、製造販売後において、当初の承認時の疾患を対象とした製造販売
後臨床試験も同様に取り扱うものとする。
3.新規作用機序により認められた効能を有する他の医薬品が存在しないこ
と
薬事承認時点において、本剤と効能・効果が一致するものがなく、対象
疾患に対して初めての治療選択肢を提供するもの、又は類似の効能・効果
を有する既存薬と比べて、治療対象となる患者の範囲が拡大することが明
平成 30 年度保険医療材料制度改革の骨子(案)
第1 基本的な考え方
1 保険医療材料制度については医薬品と医療機器の相違点、特性を踏まえ、
革新性の高い新規の医療材料の適切な評価や、デバイスラグの解消に寄与
する取組みを行いつつ、従来から指摘されてきた特定保険医療材料の内外
価格差の解消に向け、外国価格調整や再算定の導入及び倍率の切り下げ等
の施策に取り組んできたところである。
一方で、一層厳しくなっている医療保険の財政状況を見据え、医療材料
の特性を踏まえた機能区分制度の適正化や内外価格差の是正に向けたさら
なる取組み等が必要であるとともに、より正確な実態の把握が求められて
いる。
2 以上のような観点から、今回改定での制度改革においては、保険財源の
重点的・効率的な配分を行う観点から、機能区分制度の適正な運用を目指
したイノベーションの評価を充実させるとともに、内外価格差を是正する
観点からの外国平均価格の算出方法、併せて費用対効果評価に基づく価格
調整方法等に関する検討を行うとともに、正確な実態の把握のための調査
の在り方についても検討を行った。これらの検討結果をもとに、医療機器
の特性を踏まえた、より適切な保険償還価格を設定するための対応を行う
こととする。
第2 具体的内容
1 新規の機能区分に係る事項
新たな医療材料が保険適用され、新規機能区分を設定する際の対応につい
ては、以下のとおりとする。
(1)イノベーションの評価について
ア 使用実績を踏まえた評価が必要な製品に対する対応について
保険医療材料には、長期に体内に埋植するものや、革新性の高い技術を伴
うもの等があり、薬事承認を得るまでの評価において最終的な評価項目を検
証することが困難な場合がある。このような保険医療材料の特性に鑑み、製
品導入時には評価できなかった部分について、使用実績を踏まえて、保険収
載後に 新規機能区分の該当 性について再度評 価を行うことがで きることと
する。
ただし、この取り扱いは新規収載時の、将来的な再評価の希望及びその妥
当性の判断を前提とすることとする。なお、平成29年度までに保険収載さ
中 医協 材 -1
2 9 . 1 2 . 1 3 中 医 協 総 - 2
2 9 . 1 2 . 1 5 中 医 協 総 - 4 参 考 3
2
れた製品については、二年間に限り、当該再評価に係る申請を行うことがで
きることとする。
イ 先駆け審査指定制度に指定された製品について
薬事承認申請にあたり、先駆け審査指定制度に指定され開発された製品
について、決定区分C1(新機能)又はC2(新機能・新技術)と決定さ
れた特定保険医療材料を、機能区分の特例の対象に加える。
ウ ニーズ選定されたにもかかわらず開発に至らない品目への対応について
ニーズ選定されたにもかかわらず開発に至らない事情に対応できるよう、
各種制度の充実により対応が進められていることから、今後もニーズ選定
された製品の開発状況等について注視しつつ、開発を進めない企業が申請
する新規医療材料の取扱いについて、引き続き検討する。
エ 置き換わりの製品に対する改良加算の運用について
既存機能区分の既収載品と置き換わり得る製品については、同一機能区
分としつつ、当該製品が新規収載されてから迎える二回目の改定時まで時
限的に加算することができる仕組みを設けることとする。
オ 既存製品よりも単純化した新規製品に対する対応について
より複雑化した仕様の製品が保険適用された後に、より単純化した製品
が開発された場合、既存製品よりも単純化した新規製品に対して、既存製
品の機能区分から減額する仕組みを設けることとする。
カ 迅速な保険導入に係る評価について
迅速な保険導入に係る評価については、評価の要件とされている「医薬
品医療機器法に基づく総審査期間のうち、申請者側の期間」を、承認審査
における目標値に合わせて、新医療機器の優先品目の場合には90日以内、
新医療機器の通常品目の場合には180日以内、改良医療機器の臨床あり
の場合には105日以内に短縮した上で、試行的に継続することとし、そ
の実績を踏まえながら、継続や在り方について引き続き検討する。
キ 機能区分の特例について
機能区分の特例については、対象の追加及び削除を今後も引き続き検討
することとしつつ、継続的に運用していくこととする。
(2)外国価格調整について
新規収載品にかかる外国価格調整の比較水準はこれまでと同様とし、
外国平均価格の算出方法について以下の通りとする。
の価格が2か国以上あり、そのうち最高の価格が最低の価格の2.5倍
を上回る場合は、外国の医療材料の国別の価格のうち最高の価格を除い
た外国の医療材料の価格を相加平均した額を、また、外国の医療材料の
国別の価格が3か国以上あり、そのうち最高の価格がそれ以外の価格を
相加平均した額の1.8倍を上回る場合は、外国の医療材料の国別の価
格のうち最高の価格をそれ以外の価格を相加平均した額の1.8倍に相
当する額とみなして各国の外国の医療材料の価格を相加平均した額を外
国平均価格とみなすこととする。
なお、この算出方法については、イノベーションを適切に評価する観
点を踏まえつつ、外国為替レート等を注視しながら、次回改定時の取扱
いも含め、引き続き検討する。
2 既存の機能区分に係る事項
既存の機能区分の対応については、以下のとおりとする。
(1)再算定における外国平均価格の算出方法について
再算定における外国平均価格は、当該機能区分に属する既収載品と最
も類似する医療材料の外国における国別の価格の相加平均値としている
が、直近2回の材料価格改定を通じて保険償還価格の下落率が 15%以内
である場合に限り、新規収載品に係る価格調整と同様の外国平均価格の
算出方法を採用する。
すなわち、外国の医療材料の国別の価格が2か国以上あり、そのうち
最高の価格が最低の価格の2.5倍を上回る場合は、外国の医療材料の
国別の価格のうち最高の価格を除いた外国の医療材料の価格を相加平均
した額を、また、外国の医療材料の国別の価格が3か国以上あり、その
うち最高の価格がそれ以外の価格を相加平均した額の1.8倍を上回る
場合は、外国の医療材料の国別の価格のうち最高の価格をそれ以外の価
格を相加平均した額の1.8倍に相当する額とみなして各国の外国の医
療材料の価格を相加平均した額を、外国平均価格とみなすこととする。
また、再算定における為替レートは、前回改定と同様、直近2年間の
平均値を用いることと定める。
(2)機能区分の見直し等について
前回改定と同様に、構造、使用目的、医療臨床上の効能及び効果とと
もに市場規模等にも配慮しつつ、機能区分について細分化や合理化等を
行う。
(3)激変緩和措置について
4
伴って生じる影響の予見性を高める観点から、基準材料価格の下落率が大
きい機能区分等、及び新たに今回の措置を行うことにより再算定を受ける
機能区分の基準材料価格について激変緩和措置を講ずることとする。
3 費用対効果評価の試行的導入に係る事項
(1)価格調整の対象品目
費用対効果評価の試行的導入の対象品目については、費用対効果評価
専門組織による評価結果を踏まえ、価格調整を行う。
評価結果において企業分析と再分析の結果が併記された品目について
は、両分析の結果のうち、価格の変動のより少なくなる方の結果を採用
して価格調整を行う。これらの品目については、原則として、検証(検
証作業としての分析)を行い、当該検証(分析)を通して得られた評価
結果に基づき最終的な価格調整を行う。最終的な価格調整結果が、今回
の価格調整結果と異なることとなった場合には、平成 30 年 4 月に遡って
価格調整が行われたと仮定した結果を踏まえ、最終的な価格調整を行う。
(2)価格調整の範囲
ア 類似機能区分比較方式により算定された品目
対象品目の属する機能区分の基準材料価格が類似機能区分比較方式によ
り算定された品目については、算定時の補正加算に相当する部分を価格調
整の対象範囲とする。
イ 原価計算方式により算定された品目
対象品目の属する機能区分の基準材料価格が原価計算方式により算定さ
れた品目については、材料価格の全体を価格調整の対象範囲とするが、試
行的導入においては、営業利益に補正が行われた品目のみを対象として選
定しているため、価格調整後の価格は、営業利益本体、製品総原価及び流
通経費の合計額を下回らないこととする。
(3)価格調整方法
ア 比較対照品目(技術)に対し費用、効果とも増加する品目については、
評価結果で得られた増分費用効果比(ICER)(倫理的・社会的影響等に関す
る考慮要素に該当する品目においては価格調整係数)を用いて価格調整を
行う。
イ 比較対照品目(技術)に対し効果が増加し(又は同等であり)費用が削
減される品目のうち、一定の条件を満たすと費用対効果評価専門組織で確
ウ 価格調整の適用順序
費用対効果評価の結果に基づく価格調整は、市場実勢価格に基づく改定、
再算定及び機能区分の見直しに伴う価格算定後の価格に対し、ICER 等を改
めて算出して適用する。
4 その他
(1)保険適用区分の新設及び手続きの簡素化について
ア 既存技術により評価される技術であって、留意事項等の変更を伴うも
のについて
既存技術により評価される技術であって留意事項等の変更を伴うものに
ついては、A3(既存技術・変更あり)として保険適用区分を新設する。
イ 既存機能区分により評価される医療材料であって、定義等の変更を伴
うものについて
既存機能区分により評価される医療材料であって定義等の変更を伴うも
のについては、B2(既存機能区分・変更あり)として保険適用区分を新
設する。なお、これに伴い、既存の保険適用区分のうちB(個別評価)に
ついてはB1(既存機能区分)に改める。
ウ 体外診断用医薬品の保険適用区分の整理について
体外 診断用医薬 品の保 険適用区分 につい てはその新 規性に 基づいて区 別
するものとし、算定方法告示において新たな告示が必要なものについてはE
3(新項目・改良項目)とし、既存項目により評価される検査技術であって
留意事項等の変更を伴うものについては、E2(既存項目・変更あり)とし
て保険適用区分を整理する。
エ 保険適用手続きの簡素化について
保険医療材料等専門組織において決定区分A3、B2又はE2として判断
されたものについては、より迅速な保険適用の観点から、保険適用手続きの
簡素化を図る。
オ その他
保険適用区分の新設に合わせ、既存の保険適用区分も含めた全体としての
制度趣旨に合った手続きについて整理、運用上の工夫を行う。また、今回の
見直しに伴う申請書類等の様式の見直しも合わせて行う。
(2)材料価格調査について
ア 材料価格調査結果の正確性の確保について
6
の変更を行い、調査データの検証ができるようにするとともに、突合の精
緻さ の向上が見 込まれ ることを踏 まえて 購入側調査 の客体 数の縮小を 行
う。
イ 材料価格調査の公表事項について
情報の機密性や公正な取引を阻害しないよう配慮しつつ、全体の平均乖
離率以外に、調査客体数、回収率、分野別の乖離率(医科、歯科、調剤の
別)及びその数量シェアについて、公表事項とする。
ウ 毎年価格調査について
医療機器は、医薬品と異なる特性を有していることを踏まえ、改定年
以外における調査の在り方については、今後、薬価制度の動向をみつつ、